- いか
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いか【五十日】(1)ごじゅうにち。
「四十日(ヨソカ)~まで我は経にけり/土左」
(2)「五十日(イカ)の祝(イワイ)」の略。(3)「五十日(イカ)の餅(モチイ)」の略。IIいか【以下・已下】〔古くは「いげ」とも〕(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて, それより少ないこと, または劣っていることを表す。 数量を表す用法では, その基準点を含む。「四千円~は非課税」「小数点~切り捨て」「あいつは人間~だ」
→ 以上→ 未満(2)代表者や中心となるものを挙げて, 他を省略する時に使う語。「社長~総出で出迎える」
(3)(文書などで)そこからあとに述べること。 そこからあと。⇔ 以上「~に例を示す」(4)「御目見(オメミエ)以下」の略。⇔ 以上IIIいか【医家】(1)医療を行う家・家系。(2)医者。 医師。IVいか【医科】(1)医学に関する学科。 内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉(インコウ)科・放射線科などの総称。「~大学」
(2)医学部のこと。V「彼は~の出だ」
いか【易化】物事をやさしくすること。VIいか【烏賊】頭足綱十腕目の軟体動物の総称。 体は円筒状で一〇本の細長い腕をもつ。 二本の触腕は長くて, 先端だけに吸盤を備え, えさを捕らえたりする。 他の八本は短く, 内側に吸盤が並ぶ。 胴の左右にひれ, 外套(ガイトウ)膜背部に甲がある。 口にはキチン質のあごがあり, 俗に「からすとんび」という。 敵にあうと腹部の墨ぶくろから墨を出して逃げる。 体長25ミリメートルのヒメイカから, 触腕を含めて15メートルを超えるダイオウイカまで種類が多い。 食用。 干したものは「するめ」と呼ぶ。 日本近海には百数十種がすむ。 ﹝季﹞夏。VIIいか【異化】〔dissimilation〕(1)ある程度違う二つの要素が近接する場合, 双方の共通点が減じ差異が一層増大すること。 互いの区別が際立つこと。 印象(心理学), 個人や集団(社会学)などにおける相互作用の一。⇔ 同化→ 異化効果(2)〔生〕 生体内の物質交代において, 複雑な化合物(同化物質)を, より単純な物質に分解する反応。 一般に異化の反応過程はエネルギー放出反応であり, その代表例が呼吸である。 カタボリズム。 異化作用。⇔ 同化(3)〔(ドイツ) Verfremdung〕演劇美学の用語。 日常馴れ親しんでいる文脈から物事をずらして, 不気味で見慣れぬものにすること。 ブレヒトの異化効果が典型で, 一種の目ざましの作用を意味する。(4)〔言〕 ある音素が隣接する音素に影響されて, より類似性の少ない性質のものに変化すること。 ラテン語 marmor がフランス語 marbre となる類。⇔ 同化VIIIいか【紙鳶・凧】〔形が烏賊(イカ)に似ていたことから〕凧(タコ)。 いかのぼり。 関西地方でいう。IX「~のぼせし空をも見ず/浮世草子・一代男 1」
いか【衣架】衣類をかけておく家具。 衣桁(イコウ)。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.